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子どもが言葉を話さない…3歳までにできること

~目次~

1. 3歳前の不安は自然なこと?
2. “ことばの土台”づくり
3. 当園で大切にしている関わり方
4. 一緒に見守るという安心感

「先生、うちの子、まだ言葉があまり出なくて…」

「そうなんですね。お家ではどんな様子ですか?」

3歳を前にしたある日、保護者の方からそんな相談を受けました。
不安そうな表情に、私たちも心がぎゅっとなります。

言葉は、子どもにとって「自分を表現するための鍵」。
だからこそ、話さない時期が続くと、
「大丈夫かな…」「何か育て方が悪かったのかも…」
そんなふうに心配になること、きっとあると思います。

でも、少し立ち止まってみてください。
ことばの発達には、大きな個人差があります。
焦る前に、まずは“できること”を一緒に考えていきましょう。

この記事では、
焼津中央幼稚園が大切にしている“ことばの育ち”の支え方と、
ご家庭でも今日からできる関わりをご紹介していきます。

1. 言葉が出ない…3歳前の不安は自然なこと?

「周りの子はおしゃべりが上手なのに…」
「まだ単語もあまり出てこないけど、大丈夫かな?」

――こんなふうに、3歳前後のお子さんの“言葉の発達”について悩まれる保護者の方は少なくありません。

でも、実はこの時期、ことばの伸び方には大きな個人差があります。

✅ 2歳で二語文を話す子もいれば
✅ 3歳を過ぎてから一気におしゃべりが始まる子もいます

言葉を話すタイミングは、その子の性格や興味、環境にも左右されるため、
「話さない=遅れている」とは一概に言えません。

ただし、次のようなサインが見られるときには、少しだけ意識してみてください。

・呼びかけに反応しない
・身振りや指差しがほとんどない
・人との関わりにあまり関心がない様子

このような場合、ことばの前段階にある「コミュニケーションの芽」が
うまく育ちにくい状態かもしれません。

だからこそ、言葉そのものだけを見るのではなく、
その子がどんなふうに人やものと関わろうとしているか――
そこに目を向けることが、何より大切なのです。

焦らず、でも見逃さず。
保育の現場でも、ご家庭でも、日々の中で小さなサインに寄り添っていくことが、
ことばの育ちをゆっくりと後押ししてくれます。

2. 日常の中でできる“ことばの土台”づくり

「うちの子、なかなか言葉が出なくて…」

そんなとき、まず取り組みたいのは、“話す”ことだけに注目するのではなく、
「話す前の準備」を整えてあげることです。

私たちはこれを“ことばの土台づくり”と呼んでいます。

✅ 指差しを一緒に楽しむ
✅ 表情を見て、うなずいたり笑ったりして応える
✅ 「まんま」「ぶーぶー」などの声に、同じ音で返してみる
✅ 絵本や歌、手遊びを日常に取り入れる

これらはすべて、「ことばを発する前のやりとり」の大切な練習。
言葉が出る前段階で、子どもは“伝える・伝わる”の楽しさを体感しています。

👩‍🏫 園でもよく見られる場面があります。

あるお子さんが、言葉では何も言わず、じっと先生の顔を見ていました。
先生がそっと「これかな?〇〇がほしいのかな?」と聞きながら手を差し出すと、
その子はにっこりして、うなずきました。

こうした小さなやりとりの積み重ねが、
「自分の気持ちは伝えていいんだ」という自信につながっていきます。

また、話しかけるときは
「一文を短く」「はっきりと」「ゆっくり」と意識するのも効果的です。

例えば──

✖「ほら、それお片づけしないとダメでしょ」
〇「おもちゃ、片づけようね」

というように、シンプルで分かりやすい言葉がけにするだけでも、
子どもの理解と反応が変わってきます。

話すことを急がず、「やりとりの喜び」を育てる。
それが、3歳までにできる大切なことばの育て方です。

3. 焼津中央幼稚園で大切にしている関わり方

焼津中央幼稚園では、ことばの発達に個人差があることを前提に、
「話すことが得意でない子」も安心して過ごせる環境づくりを大切にしています。

特に意識しているのは、
✅ 子ども自身が“話そうとしている気持ち”に気づくこと
✅ そのサインを、受け止めて応えること

たとえば、言葉が出ない子が先生の袖をそっと引っ張る。
目で「見て!」と訴える。
――そんなとき、私たちは言葉の代わりに気持ちを受け取る姿勢を忘れません。

👩‍🏫 実際に園では、こんなやりとりがありました。

言葉数の少ない子が、絵本を指さして「うー…」と一言。
先生が「このおさるさんのことかな?」と声をかけると、
嬉しそうに笑って、もう一度指さしました。

この「通じた!」という経験が、
やがて自分のことばで伝えようとする意欲へとつながっていきます。

また、保育の中では、

・視線を合わせる
・言葉だけでなく、表情やジェスチャーも豊かに伝える
・すぐに答えを出さず、“待つ時間”を大切にする

といった関わりも重視しています。

言葉がまだ出ていなくても、
“聞く力”や“感じ取る力”は育っています。

だからこそ、子どもの中にある「表現したい気持ちの芽」を信じて、
そっと寄り添いながら、応えていく――
それが、焼津中央幼稚園の保育の根底にある姿勢です。

4. 一緒に見守るという安心感

子どもの「ことばの育ち」は、一人で進めていくものではありません。
園とご家庭が同じ方向を向き、やさしく見守っていくことで、
子どもは自分のペースで、少しずつ「伝える力」を育てていきます。

「言葉が遅いと、やっぱり不安です…」

「そのお気持ち、よく分かります。でも、お子さんはちゃんと伝えようとしていますよ」

園での様子をお伝えすると、
「家では見られない表情ですね」と安心されたり、
逆にご家庭でのエピソードから、私たちが学ぶことも多くあります。

✅ お子さんの成長を“ことば”だけで判断せず、
“まなざし”や“しぐさ”、“心の動き”も一緒に見ていく。

✅ 言葉は「手段」であり、「人とつながるための一つの方法」にすぎない。

そう考えると、話すタイミングは子どもによって違っていて当たり前なのだと、
自然と受け入れられるようになっていきます。

焼津中央幼稚園では、
お子さんが「自分のペース」で育つことを大切にしています。
「できるようになる」ことを急がず、
「安心して過ごせること」を何より重視しています。

一緒に見守り、一緒に気づき、一緒に喜ぶ――
その繰り返しの中で、ことばはきっと、その子なりのタイミングで芽吹いていくのです。

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