~目次~
1. 幼児期のいじめ・トラブルって、どんなもの?
①“発達のばらつき”がきっかけに
②“繰り返し起きる関係の偏り”は要注意
2. “ちょっとした変化”に気づくこと
①よく見られる“変化のサイン”って?
②決めつけない。でも、見逃さない
3. “早めの気づき方”5選
①たわいない話を、丁寧に聞く
②“誰と遊んでいるか”を聞く
③持ち物や服の状態をこまめにチェック
④感情の変化をキャッチする声かけを
⑤気になることがあれば、園にそっと共有
4. 園でも、こうした力を大切にしています
🍀“お友だちとうまくいかなかった”そんな時も…
おわりに|「うちの子、大丈夫かな…」と思ったら
🌸もしもの時、安心して相談できる場所を
「まさかうちの子が…」と思う前に、今できること
「園で何かあったのかな…?」
最近なんだか元気がない。
おしゃべりだった子が、園の話をほとんどしなくなった。

「でも、聞いても“なんでもない”って言うし…」
——こんなふうに、ちょっとした変化に不安を感じたこと、ありませんか?
子ども同士のトラブルや、いじめのような出来事。
「まさかうちの子に限って」と思いたくなる気持ちも、
「気づかずにいたらどうしよう」という不安も、どちらも本音だと思います。
実際、園での出来事を子ども自身が言葉で伝えるのは、まだまだ難しい年齢。
だからこそ、私たち大人が“ちいさなサイン”をキャッチできるかどうかが、とても大切なんです。
この記事では、幼稚園や保育園で起こりうるいじめやトラブルの兆し、
そして、ママが家庭でできる“早めの気づき方”をお伝えします。
「うちの子、大丈夫かな…?」と心配になったとき、
焦らず、でも見逃さずに、そっと寄り添うためのヒントになれば嬉しいです。


1. 幼児期のいじめ・トラブルって、どんなもの?



「“いじめ”って、もっと大きくなってからの話じゃないの?」
「まだ園児だし、そんな深刻なことにはならないよね?」
たしかに、いわゆる“いじめ”という言葉が持つイメージは、
意図的に相手を傷つけたり、仲間外れにしたりするような行動かもしれません。
でも、幼児期の場合はちょっと事情が違います。
①幼児のトラブルは、“発達のばらつき”がきっかけになることも
たとえば──
・押してしまう
・おもちゃを取ってしまう
・「仲間に入れて」と言えず、結果的に孤立する
こうした行動は、まだ言葉や感情のコントロールが未発達な時期だからこそ起こりやすいんです。
つまり、相手を傷つけようという意図がなくても、
気づかないうちにトラブルの芽が育ってしまうことがある、ということ。
②いじめじゃなくても、“繰り返し起きる関係の偏り”は要注意
文部科学省の資料でも、幼児期におけるトラブルやいざこざがそのまま放置されると、自己肯定感の低下や集団不適応につながる可能性があると指摘されています。



「でも、園ではちゃんと見てくれてるよね…?」
もちろん、保育者は常に子どもたちを見守り、トラブルの種に気づいたときにはその場で対応します。
ただし、それでもすべての瞬間を完璧に見ることは難しいのが現実です。
だからこそ、家庭との連携や、
ママが気づいた“ちょっとした変化”が大きなヒントになることも。


2. 早期発見のカギは“ちょっとした変化”に気づくこと



「まさか、いじめ…? でも、そんなはずないよね…」
「気にしすぎかな。でも、やっぱり前と様子が違う気がする…」
子どもから「〇〇くんにたたかれた」などハッキリした言葉が出ることは少なく、
多くの場合は、“言葉にならないサイン”として表れることがほとんどです。
①よく見られる“変化のサイン”って?
いじめやトラブルが始まっているとき、
こんな変化が見られることがあります。
✅ 登園しぶりが増える
(行く前に泣く・お腹が痛くなるなど)
✅ 園の話を急にしなくなる、または不自然に話しすぎる
✅ おもちゃや持ち物が壊れる・なくなる頻度が増える
✅ 家でイライラしたり、急にかんしゃくを起こすようになる
✅ 以前と比べて表情が乏しくなったり、感情の起伏が激しくなる



「この前、急に『行きたくない』って言ったけど、ただの気分かな…?」



もちろん、すべてがトラブルのサインとは限りません。
ただ、「あれ?」と感じたことが複数回続くときは、
少しだけ注意深く見てみるのがおすすめです。
②決めつけない。でも、見逃さない
「いじめかもしれない」と断定してしまうと、
逆に子どもにプレッシャーを与えてしまうこともあります。
だからこそ大切なのは、“決めつけずに、様子を見る姿勢”。
急がず、でも目をそらさずに、
いつもより少しだけ深く子どもの気持ちに寄り添ってみましょう。


3. 家庭でできる“早めの気づき方”5選
子どもが「なにか言いたそうだけど言えない」そんな時ってありますよね。
だからこそ、ママやパパの“ちょっとした気づき”が、子どものSOSを受け取るカギになります。
ここでは、無理なく取り入れられる【5つの習慣】をご紹介します。
① たわいない話を、丁寧に聞く



「でも、全然話してくれない日もあって…」



そんな時は、無理に聞き出そうとしないのもコツ。
話したくなったタイミングを、待ってあげるのも優しさです。
② さりげなく“誰と遊んでいるか”を聞く
「今日は誰と遊んだの?」
「お名前教えて〜」など、人間関係に目を向ける質問も有効です。
毎日聞くことで、「最近よく名前が出る子」や「急に出なくなった子」に気づけるかも。
③ 持ち物や服の状態をこまめにチェック
カバンの中身、服の汚れ方、靴の減り具合──。
ちょっとした変化から、「いつもと違う1日」が見えてくることも。



「気にしすぎかも…と思ってたけど、やっぱり見てて良かった」
④ 感情の変化をキャッチする声かけを
「楽しかった?」「ちょっと疲れた?」と、
“出来事”より“気持ち”に注目した質問もおすすめ。
自分の感情を表現する練習にもなり、トラブル時にも伝えやすくなります。
⑤ 気になることがあれば、園にそっと共有
「気にしすぎかも…」と思っても、
先生に伝えることで早めの連携ができることもあります。
もちろん、「先生を責める」つもりではなく、
“一緒に見守りましょう”というスタンスが伝われば、園側も安心して対応できますよ。


4. 園でも、こうした力を大切にしています
子どもたちの「ちょっとした変化」や「心のサイン」。
それは家庭だけでなく、園でも日々大切に見守っていることのひとつです。
たとえば──
👀 先生同士での情報共有
👫 小さなグループ活動の中での人間関係の観察
🎨 一人ひとりのペースに合わせた声かけや環境づくり
こうした日々の積み重ねの中で、子どもたちが自分の気持ちを出せるような土台づくりが行われています。
🍀“お友だちとうまくいかなかった”そんな時も…
「今日はちょっと涙が出ちゃった」
「〇〇くんと遊ばなかったの」
そんなエピソードも、先生たちは一方的に注意するのではなく、丁寧に話を聞きながら、子どもの思いに寄り添う姿勢を大切にしています。



「話してくれる園って、ほんとにありがたいな」
もちろん、園と家庭は“どちらかが完璧”であればいいというものではありません。
おうちと園、それぞれの視点がつながることで、
子どもにとってもっと安心できる場所が増えていく──
そのための小さな橋渡しになれたらうれしいなと思います。


おわりに|「うちの子、大丈夫かな…」と思ったら
子ども同士の世界は、小さくても意外と複雑。
そこに親が入っていくのは、難しいと感じることもありますよね。



「気づいてあげたいけど、どうすればいいのか分からない…」



そんな時は、“気にしすぎかも”と思っても、立ち止まって耳を澄ますこと。
それが、子どもにとっていちばんの安心になるかもしれません。
「ちゃんと見てくれている」
「どこかに頼れる場所がある」
そう感じられるだけで、ママの心もふっと軽くなるはずです。
園という集団の中で、子どもは日々学び、ぶつかり、また成長していきます。
そしてその過程には、どうしても小さなすれ違いや戸惑いが生まれるもの。
だからこそ、家庭と園が、ひとつのチームのように子どもを支えていく。
それが理想のかたちだと思っています。
🌸もしもの時、安心して相談できる場所を
ご家庭だけで抱え込まず、
「こんなことで相談してもいいのかな?」ということこそ、ぜひ話してみてください。
焼津中央幼稚園では、子ども同士の関わりや心の変化に丁寧に寄り添いながら、保護者の方とも一緒に考えていく姿勢を大切にしています。
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少しでも、あなたとお子さんの明日がやわらかく、あたたかくなりますように。


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