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“自分の思いをしっかりもっている子が”安心できる園の特徴

~目次~

1. 「自分の思いをしっかりもっている子」
2. “安心できる園”の共通点とは
3. 当園が大切にしていること
4. “困りごと”ではなく“個性”

「うちの子、自分の思いをしっかりもっていて…」

「ご飯のスプーン、決まったのしか嫌がるんです」

「園に入ってやっていけるか、不安で…」

そんな声を、入園前の面談で耳にすることがあります。

あるお母さんは、心配そうにこう話してくれました。

「並べ方が気に入らないと怒っちゃって…
集団生活で浮いてしまわか不安です」

「大丈夫ですよ。自分の思いをしっかりもっている子には、その子の安心したい気持ちが隠れているんです」

子どもにとって「いつも通り」「自分なりの順番」には、
心を落ち着かせるための大切な意味があります。

でも、なかなか理解されず、
「わがまま」や「育てにくい子」と誤解されてしまうことも…。

だからこそ、園の環境や関わり方が、
その子の未来を大きく左右すると私たちは感じています。

この記事では、焼津中央幼稚園として、
「自分の思いをしっかりもっている」子どもたちが安心して過ごせる園のあり方を、
現場の視点からお伝えしていきます。

1. 「自分の思いをしっかりもっている」とはどういうこと?

「自分の思いをしっかりもっている子」と聞くと、
どこか“扱いづらい”というイメージを持たれる方もいるかもしれません。

でも実は、それは子どもが「安心したい」「こうしたい」と思っている、
素直な気持ちの表れであることが多いのです。

🧩 例えばこんな場面があります。

・靴下は決まった柄じゃないと履きたくない

・朝の支度の順番が一つでも変わると泣き出してしまう

・工作で使うハサミは、自分で選んだものでないとイヤ

一見「わがまま」にも思えるような行動ですが、
その背景には、感覚の過敏さや見通しの持ちにくさ、不安への敏感さが隠れていることも。

✅ 幼児期の発達は一人ひとり違います。
✅ なかには「変化が苦手」「予想外のことが怖い」タイプの子もいます。

だからこそ、「こうじゃないと落ち着かない」と感じる瞬間に、
自分なりのルールや順番を持って行動しているのです。

これは「困った性格」ではなく、
その子なりの“安心のかたち”。

私たち大人がその意味に気づき、
無理に直そうとするのではなく、そっと受け止めてあげることで、
子どもは少しずつ心を開いていきます。

2. “安心できる園”の共通点とは

「うちの子、慣れるまでに時間がかかるかも…」

そう不安を抱える保護者の方にとって、
“その子らしくいられる園”を見つけることは、とても大切です。

では、自分の思いをしっかりもっている子が「安心できる」と感じる園には、
どんな共通点があるのでしょうか?

見通しが持てる保育環境
「次は何をするのか」「どこに行くのか」――
先の見えない状況に不安を感じやすい子どもにとって、
スケジュールが目に見える形で提示されていることは大きな安心材料になります。

一貫した声かけとルール
毎回ルールが変わったり、言う人によって対応が違うと、
混乱や不安が強まってしまうこともあります。
だからこそ、職員間での連携や声かけの統一が欠かせません。

“やりたい・やりたくない”を尊重する姿勢
たとえば、活動に参加したくない日があるのも自然なこと。
強制せず、見守りながらタイミングを待ってくれる環境は、
子どもにとって「受け入れられている」という安心感につながります。

静かに過ごせる“逃げ場”のある空間
賑やかな空間が苦手な子には、ちょっと離れて落ち着けるスペースがあると◎
自分のペースを大切にできる環境は、心の余裕にもつながります。

こうした環境や姿勢がある園では、
子どもたちは「無理せずいていいんだ」と感じられます。
そしてその安心感が、挑戦する意欲や人との関わりへとつながっていくのです。

3. 焼津中央幼稚園が大切にしていること

焼津中央幼稚園では、
「その子なりのペースや思いを大切にすること」を保育の土台としています。

自分の思いをしっかりもっている子にとって、
「どうしてそれにこだわっているのか?」を理解しようとする姿勢は、
何よりも安心につながるからです。

👩‍🏫 たとえばこんな関わりを心がけています。

・いつもと違う動きがある日は、事前に予定を伝えておく

・順番やルールが変わるときは、その理由を丁寧に説明する

・活動への参加を無理強いせず、「見ているだけ」も選択肢にする

・落ち着ける場所で過ごせるよう、保育室のレイアウトにも工夫を入れる

また、声かけにおいても、
「ダメ」や「どうしてやらないの?」といった言葉を避け、
「じゃあ、〇〇してみるのはどうかな?」と、
選べるような問いかけにすることで、子ども自身が安心して動き出せる場面も増えていきます。

✅ 一番大切なのは、“無理に変えようとしないこと”。
自分の思いをしっかり持っている=問題ではなく、
「そこから少しずつ、自分らしさを表現できるようになること」が、私たちの目標です。

焼津中央幼稚園では、
一人ひとりの“らしさ”に寄り添いながら、
その子の「できた」「わかってもらえた」という経験を丁寧に積み重ねていくことを大切にしています。

4. 自分の思いをしっかりもっていることは“困りごと”ではなく“個性”

「自分の思いをしっかりもっている=育てにくい」
そんなふうに感じてしまう瞬間が、もしかしたらあるかもしれません。

でも、私たちは思うのです。
その“思い”は、
その子が自分らしくあるための大切な「土台」だと。

✅ 何にこだわるのか
✅ どうすれば落ち着けるのか
✅ どんなときに力を発揮できるのか

それは、その子の“得意”や“感じ方”を知る手がかりでもあります。

「やらせる」「慣れさせる」ではなく、
「安心していられる環境」をつくること。
それが、子ども自身が自然と変わっていくための第一歩になります。

そして――
安心して過ごせるようになったとき、
子どもたちは自分から世界に手を伸ばしはじめます。

焼津中央幼稚園では、
自分の思いをしっかりもっていることを“個性”として受けとめる保育を通して、
一人ひとりの心がゆっくりと、しなやかに育っていく時間を見守っていきます。

🍀見学やご質問はいつでも歓迎しています。
ぜひこちらからお問い合わせくださいね。
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