ブログ

泣かないけど…笑顔もない子。表に出ない不安とどう向き合う?

~目次~

1. 表に出ない“しんどさ”に気づけていますか?
 ✅ 表現されない不安ほど、見えにくい

2. 子どもが不安を表に出せない理由とは?
 ✅ 表現できない理由はいろいろあります

3. 保育現場で大切にしている“気づき”と“待つ姿勢”
 ✅ 園で大切にしているのは「気づいてあげる」こと

4. “何も言わない子”こそ、見つめてあげてほしい
 ✅ 家では「結果」より「気持ち」に寄り添って
 ✅ 無理に笑わせようとしない、正解を求めない

「入園してからずっと、泣かないんです。でも…笑わないんです」

「大人しく座ってるけど、なんだか心ここにあらずで…」

そんなふうに感じたこと、ありませんか?

“泣かないから落ち着いてる”って言われるけど、
あの子、たぶん…がまんしてるだけなんです

わかりますよ。泣かない子ほど、気持ちをしまい込んでいることがありますからね

登園時に大泣きしてしがみつく子がいる一方で、
静かに、でもどこか不安そうな表情で立っている子もいます。
声をあげず、笑顔も少なく、淡々と過ごす姿――
それは「大丈夫」ではなく、「どうしていいか分からない」かもしれません。

このように、“感情をうまく出せない子”の気持ちは、
見えにくく、でも確かに存在しています。

今回は、そんな「泣かないけど笑わない子」の気持ちに寄り添いながら、
保護者としてどう向き合えばいいのか、
そして園ではどのようにサポートしているのかをお伝えしていきます。

1. 表に出ない“しんどさ”に気づけていますか?

「泣かずに登園してくれるなんて、えらいね!」

「手がかからない子で助かるね」

そんなふうに言われて、ちょっとモヤっとしたことはありませんか?

“泣かないから大丈夫”って、ほんとにそうなんでしょうか…?
なんだか“がんばっているだけ”のような気がして…

実は、泣けない子・感情を出せない子ほど、
内側でとてもがんばっていることが多いんですよ

幼稚園生活に慣れるまでには、
どの子も少なからず“しんどさ”を感じています。

でも、それを「泣く」「怒る」「言葉で訴える」などで表現できる子もいれば、
表に出さず、静かに受け止めてしまう子もいるのです。

✅ 表現されない不安ほど、見えにくい

・言葉で「不安」と言えない

・笑顔がないけど、泣きもせず我慢している

・「迷惑かけちゃいけない」と感じてしまう気質

これらは、周囲から見ると“落ち着いている”ように映りますが、
心の中では緊張やストレスを抱えていることも少なくありません。

表に出ないからこそ、見逃されやすい子どもの不安。
だからこそ、大人が「様子がおかしいな」と気づけるまなざしを持ってあげることが大切なのです。

2. 子どもが不安を表に出せない理由とは?

「笑ってないけど、泣きもしない」

「話しかけても返事はあるけど、目が笑っていない気がする…」

そんな子どもの様子に、
“もしかして心の中で何か抱えてる?”と感じたことはありませんか?

小さいころから、泣きそうになってもグッとこらえるタイプで…
“がまんしてるんだな”って、分かるときがあるんです

そういう子は、自分の中に“感じる力”はしっかりあるんです。
ただ、出し方がわからなかったり、“出しちゃいけない”と思っていることもあるんですよ

✅ 表現できない理由はいろいろあります

慎重な性格・人見知りの気質
→ 初めての環境や人にすぐに心を開けない

感情をうまく言葉にできない発達段階
→ 「なんとなくモヤモヤする」が自分で説明できない

“いい子でいたい”という気持ちの強さ
→ 迷惑をかけたくない、叱られたくないという不安から感情を抑えてしまう

家庭や周囲で感情を出すことに慣れていない
→ 小さいころから我慢する環境が多かった場合も

子どもはとても繊細で、環境や相手の表情にも敏感です。
だからこそ、
「泣かない=平気」とは限らず、
“自分なりのやり方で頑張っている”姿なのかもしれない――
そう思って見守ってあげることが、安心への第一歩になります。

3. 保育現場で大切にしている“気づき”と“待つ姿勢”

「泣いて訴える」こともなければ、
「笑って楽しむ」様子も見られない。
そんな“感情が見えづらい子”に対して、
園ではどのように関わっているのでしょうか?

無理に話しかけたり、笑わせようとしたりはしません。
その子が“自分から出せるようになるまで”を、大切に待っています

じゃあ、特に何もしないでそっとしておく感じ…ですか?

いえ、“そっとしておく”のとはちょっと違うんです。
ちゃんと見ていて、声はかけてるんです。“出せるとき”が来たときに、すぐ受け止められるように

✅ 園で大切にしているのは「気づいてあげる」こと

  • 声が出せないときでも、「今日もここに来られたね」と目を見て伝える
  • 笑わない子でも、目の動きや体の向きなど“反応”を見逃さずキャッチ
  • 活動への参加を無理強いせず、見ているだけでもOKな環境をつくる
  • 少しでも表情が和らいだ瞬間に、さりげなく寄り添う声かけを大切に

「なんとかしなきゃ」と焦って関わるのではなく、
“信じて待つ”ことも保育のひとつです。

子どもは、自分のペースで少しずつ、
「心を開いてもいいかな」「ここなら大丈夫かな」
と思えるようになります。

そのタイミングが、明日かもしれないし、1ヶ月後かもしれない。
でも、“見てもらえている”という実感が、
やがて安心と信頼につながっていくのです。

4. 保護者ができること|“何も言わない子”こそ、見つめてあげてほしい

園ではしっかり座っている。
泣きもせず、騒ぎもせず、まわりと大きくトラブルになることもない。
でも、笑顔がない――

そんなお子さんの姿を見て、
「うちの子、心の中は大丈夫かな…?」と不安になることもありますよね。

毎日“どうだった?”って聞くけど、
“ふつう”とか“わかんない”って言うばかりで…本音が見えないんです

“何も言わない”というのも、その子なりの心のサインかもしれませんね。
でも、ママの“見てるよ”という姿勢は、ちゃんと伝わっていますよ

✅ 家では「結果」より「気持ち」に寄り添って

  • 「今日は泣かなかった?」ではなく、「がんばって行ったんだね」
  • 「楽しかった?」ではなく、「疲れたよね、がんばったね」
  • 「お友達と遊んだ?」ではなく、「どこにいたのかな〜って気になってたよ」

言葉の引き出しよりも、“感じてくれてる”という安心感が、
子どもの心を少しずつほぐしていきます。

✅ 無理に笑わせようとしない、正解を求めない

大人が“心配だからこそ”笑顔を引き出したくなる気持ち…とても分かります。
でも、無理に「楽しくしよう!」とするより、
“笑えない日もあっていい”と受け止めてくれる場所があることの方が、子どもにとっては大きな安心です。

子どもは、笑っていなくても、
ちゃんと周りを見て、感じて、考えています。
「わたしのことを、ちゃんと見てくれてる」
その実感があるからこそ、
やがて子どもは、自分から心を開いていけるのです。

焼津中央幼稚園では、
笑っていない子、泣かない子、その“静かな気持ち”にも丁寧に寄り添い、
その子のペースで、のびやかに成長できる環境を整えています。

🍀見学やご質問はいつでも歓迎しています。
ぜひこちらからお問い合わせくださいね。
👉お問い合わせフォーム

#幼稚園無表情 #笑わない子 #泣かない子 #感情表現が苦手 #登園不安 #静かな子ども #子ども感情出せない #幼稚園慣れない #新米ママの悩み #焼津中央幼稚園